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安齊賢太展 Anzai Kenta 
2022年2月26日(土)〜3月3日(木)  終了いたしました
作家在廊予定日 2月26日(土)
SHOKEN IZUでは、ご来場の皆様にゆっくり作品をご覧いただくため、完全予約制とさせていただきます。
本展の開催期間のうち、ご希望の日時/お名前/人数/当日ご連絡のとれる電話番号/交通手段をお知らせください。
混雑防止のためご希望に添えない場合がございます。あらかじめご了承願います。

展覧会予約
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福島県で作陶を行う安齊賢太の個展を開催いたします。
安齊賢太のうつわは、黒化粧の上に、漆を混ぜた陶土を繰り返し塗り、磨くことで、落ち着きのある艶を表現。その奥深い色彩のなかには、自然の時の流れや万物が流転する気配を感じとることができます。
伊豆高原の清々しい光が差し込むSHOKEN IZUの空間で、初個展となる本展では、高い天井と大きな白壁とのコントラストを楽しみながら、穏やかな漆黒の世界をゆったりとご覧ください。

漆黒の光にたゆたう。

落ち着きのあるぼんやりとした鈍い輝き。まるで古来から受け継がれた神器や仏具を眺めているかのような荘厳さと奥深さを感じる安齊賢太の黒いうつわは、ひと目ではそれが陶器だとは判別できないような独自の存在感を醸し出す。

「手を動かしているあいだは、具体的な考えのもとにモノをつくってみようという意識はなく、ほとんどが無意識の行動、選択の延長にあります。土を伸ばしていくなかでモノのふさわしいあり方へと引っ張られていく。そこに自身の余計な大意を加えず、必然のなにかを求め続けていくことで、違和感のない存在になるような気がしています」

安齊のうつわが放つ独特の光は、素焼きに黒化粧をした後、土が焼きしまる直前の結晶化して間もない状態の時に、漆を練り込んだ土を表面に塗っては磨くというプロセスを繰り返し経て生まれるものだ。

「イメージしているのは、生の土にも似たぬめっとした滑らかさと艶のある輝き。何回作業を繰り返し、どこで磨きを止めるかに決まりはなく、それぞれのうつわによって異なるもの。そのうつわにとって、もっとも適した雰囲気はどこにあるのか。そんなこと常に気にしていると手が止まり、漠然とうつわを眺めていることがあります。
創作に集中しているときは、まるで時の間にいるかのようにさえ感じてしまいますが、実際には常に世界は動き、さまざまに事象が変化しているもの。そうしたなかで微細な心の動きを感じ取り、精神を現在地から離れさせることにこそ幸福を感じる。僕は時間と空間、そして感覚がうつろい、たゆたう様子を創作のなかで感じていきたいのかもしれません」

安齊賢太 あんざいけんた
1980年福島県生まれ。大学卒業後、会社員を経て、2006年京都伝統工芸専門学校卒業。渡英し、ダニエル・スミスに、帰国後は伊豆にて黒田泰蔵に師事する。伊豆にて遊学。2010年に独立。福島県郡山市にて創作を続ける。

写真 大社優子